** 悪魔なあかねちゃんに翻弄されてる頼久 **


+あかねちゃんったら〜〜〜〜v コメント+
 碧泉りおさんちで800hitを踏んでいただきましたv
 リクエストは「悪魔なあかねちゃんに翻弄される頼久v」だったのですが、
 どーですか、この見事なお誘いっぷり・・・!!(≧∇≦)
 見えてますか、さりげなく生足ですよ、ボディーがフィットでお角がにょろり〜v
 頼さんの困惑っぷりにもたまりません・・・!!
 

 管理人の妄想駄文ができまちた。↓



パニック★パニック

「あああああああああかねえええええっ!?」
「!?」
 うららかな午後。場所は土御門邸。
 あかねを始め八葉達も、たまには休みも必要だととりわけのんびりとした休日。
 ……だったはずなのだが。
 さわやかな晴天に響き渡った天真の叫び声に、さっと顔を緊張に強ばらせたのは頼久だった。
 そして。


「つ、つまり、慣れない袴姿にすっころんだ神子殿が後頭部を打ち付けた拍子に、『こう』なってしまった、と……」
 あわあわと珍しくパニックになりながら事情を説明する天真に、眉間を押さえながら要約してくれたのは鷹道で。
 ひかれた布団に静かに眠るあかねの周りには、八葉と藤姫。
 ―――と、もうひとり。
 バニーな職業のお姉さん並に、隠さないとヤバイだろうというところのみを隠した、体にぴったりとフィットした紫の衣服。ひょろりと頼りなげな角が頭から2本。背中には大きな羽が一対さっきからぱたぱたとはためいていて。
「ねー退屈ぅ〜」
「お前の話をしてるんだから我慢しやがれっ!!」
 うがーっと怒鳴る天真に耳をふさいでぱたぱたと頼久の元へ飛んでいくのは、布団に横たわるあかねと全く同じ顔。
「うふふ〜v」
 至福の顔で、座る頼久の膝の上へぽすっと身を落ち着かせたその人物(?)は、彼の首に手を回してぐりぐりと懐き回っている。
「………」
 さりげなく頬を朱に染め、なるべくそんなあかねの姿を見ないようにと目を閉じてじっと我慢(笑)をしている頼久を無視して、場の話は続く。
「泰明殿、いかようにお考えになりますか?」
 平安組は、なるべく、極力、力の限り、そんな『デビルなあかね』の恰好を見ないようにして話をしているあたりが微笑ましいといったら微笑ましいかもしれない。(あの友雅ですら「………(上から下までじっくり眺め回して)なんだか微妙だねぇ」と言ったほどだった。)
 鷹道の問いに、数珠を胸に瞑想モードだった泰明がゆっくりと目を開く。
「睡魔だ」
「はあ?」
 睡魔ってあれかあの眠くやるヤツじゃねえのかなんでそんなんがこんなある意味マニアックなカッコしてふわふわ空とか飛んでやがるんだしかもあかねの顔で!と、一気にまくし立てる天真をすっぱりと無視して陰陽師は続ける。
「問題……は、多少あるな」
「あーあーそうだろうぜ!」
 ふむ、と顎に手を当ててあかねの姿に目をやる泰明に、イノリが今にも倒れんばかりに顔を赤くしてツッこむ。(詩紋が隣でハンカチを用意してるあたり、二人の間には友情が芽生えつつあると思われる。)
「泰明殿、その、神子はどうなるのでしょう……」
 おず、と言った様子で泰明に声を掛ける永泉だったが、じろと泰明に視線を向けられるとびくっと怯えてしゅるしゅると小さくなってしまう。……こちらはまだ、信頼関係築けてない模様(笑)。
「頭を打った拍子に神子の意識と神気が外へ漏れ、たまたまその辺をうろついていた『睡魔』の出で立ちと結びついただけだ。直に戻る」
「……つまりこれは神子殿だと思ってかまわないわけだね?」
「問題ない」
 ふーむ、と言いながら、相変わらずびったりと頼久にくっついている睡魔のあかねを友雅は一瞥し。
「せっかくだから、じっくり堪能しておいたほうが得だということになるのかな」
「友雅殿〜〜〜〜!!」
 きーっと叫ぶ藤姫に苦笑し、友雅はくいとあかねの羽をひく。
 あかねはちらと、友雅を見ると、ふよふよと空を飛んでその胸へぽすんと飛び込んだ。
「ふふ、積極的だね神子殿。このままさらってしまってもかまわないかな…?」
 ふわりとその体に手をまわした友雅だったが、あかねはかぱっと顔を上げ、
「んーやっぱり頼久さんの方がくっついたとき気持いいな〜」
「!?」
 やっと離れてくれた…と一息ついていた頼久の体がびくりと跳ねる。
 かかーっと顔が赤くなったのを、その場にいた全員が目撃してたりするのだが。
「おや、つれないね」
「んふ、でも友雅さんも好きよ〜v」
 苦笑混じりであかねを解放した友雅にうちゅvと投げキッスを放り、あかねは再びぱたぱたと空を飛んでのしっと頼久の膝の上に乗っかる。
「………なんだかアレだな……」
「ええ、あれですね………」
 あんまりこのあかねになれるとあとあとショックがでかいなと呟いた天真に、さりげなく永泉が同意する。
「………頼久に任せるか」
「やれやれ、私も今日の所はあれで我慢するかな」
「問題ない」
「そうですね一番好意を持たれているようですし」
「見てらんねぇつーのっ!」
「お願いしますね」
「頼久さんあかねちゃんをよろしくね〜」
「ちょ、ちょっとお待ちください……!!」
 言うだけ言い放ち、ぞろぞろと席を立つ八葉に頼久はあたふたと後を追おうとするのだがなにぶん膝の上のあかねが邪魔で動くことが出来ない。
 がらんと取り残された部屋に残ったのは眠るあかね(本体)と藤姫、そして頼久と悪魔な神子。
「では、わたくしも……」
「藤姫様!」
 よいしょっと腰を上げた藤姫に、泣きそうな顔で(笑)すがる頼久だったが。
「頼久、不埒なマネはしてはなりませんよ」
「………はい」
 ではあとはよろしく、とにっこりと笑顔でしゃらしゃらと立ち去っていってしまう。
 がくーっとうなだれた頼久を無視して、あかねはうきうきと頼久にくっついている。
「ね、ね、お話もう終わり〜?」
「終わらされた模様です……」
「うふふ、ふ・た・りっ・き・りv」
 にこーっと笑う笑顔は普段のあかねそのままで、頼久の心臓はばくんと弾む。
 今更じっと目を閉じているわけにもいかず、いけないと思いつつ目に入ってくるのは、いつも以上にさらされた白い太腿、柔らかな二の腕、華奢な鎖骨のラインにまろやかな胸の膨らみ。
(これは神子殿であって神子殿ではないのだ!惑わされるな、頼久!)
 ぐっと心に誓っても、まんまあかねの顔で睡魔ちゃんは頼久を誘惑しにかかる。
「頼久さんvあかねと遊ぼ?」
「いけません」
「ええーっ。……あ、ね、ね、羽さわる?珍しいよね?」
「さわりません」
 ほらこれーと、ぱさぱさっと翼をはためかせたあかねだったが、つれない頼久の態度にむーっと不満そうな顔をする。
「じゃあ角は〜?ひっぱられるとちょっとエッチな気分になるかもしれないけど……」
「っ!ひ、ひっぱりませんっ」
 エッチな気分…それもいいかと呟いたあかねに、一瞬目を剥いた頼久はぎゅーっと目をつぶって断言する。(角を見ないためらしい)
「もー!つーまーんーなーいーっ」
 えいっと頼久の頬をひっぱって、あかねはばさと頼久の膝の上から飛び立ってしまう。
 ふいにぬくもりの消えたことに気づいて目を開ければ、あかねが天井近くでぱたぱたと静止しながらふくれっつらのまま頼久を見ていた。
「頼久さん、かっこいいから大好きなのにつまんないっ」
「つまらないと申されましても…」
 さすがにそのままで外へお連れするわけにもいかないし、とむむっと眉間にしわを寄せた頼久だったが。
「………」
 遅ればせながら、さきほどのあかねの言葉を反芻し。
「〜〜〜〜っ!」
 先ほどとは比にならないほど赤面し、思わず立ち上がってくるりとあかねに背を向けながら口元を覆って視線を伏してしまう。
 かっこいいから大好き……いや自分はそれほどかっこいいわけではないと思うのだが(鏡を見ろ!)でも大好きだと……神子殿が私を!?等々。
 いやまさかでもしかし、と、逆接の接続詞つかいまくりで困惑する頼久のもとへ、またあかねの重みがかかってくる。
 ちょこんと素足でつまさき立ちし、頼久の胸へしなだれかかられる。
「頼久さんは、あかねと遊ばないんだったらどーして一緒にいるの?」
「……神子殿をお守りするのが私の役目ですので」
 自戒の意味を多分に込めつつ頼久がそう言えば、あかねはその白い指先でちょんっと頼久の唇に触れる。
「お仕事ばっかりつまんないなぁ〜」
「……っ」(汗)
 いったい自分はどうしたらっとじりじりと嫌な汗をかく頼久をよそに、あかねは彼の形の良い唇をついーっと人差し指でなぞり。
「んー。頼久さん、あかねとちゅーしよっかv」
「は?『ちゅー』とは?」
「んふ、こーするこ・とv」
「み、神子殿おおおおお!?」
 目を閉じたあかねがん〜っvと言いながら唇を寄せてくるのを、頼久はぐいーっと力の限りあかねの体をひっぺがそうとするのだったが、それがなんとも情けなくもあかねの軟らかい体に加減が出来ず、へにょへにょとあかねといい勝負な抵抗になってしまう。
「うっふっふ〜♪あかねとイイコトしようねv」
「しません結構です間に合っております…!」(なにがだ)
「あんvいや〜ん頼久さんったら角さわったぁv」
「不可抗力ですっ!」
(だだだ誰かお助けください…!天国の兄上、青龍よ、龍神よ〜〜〜〜!!)
 心の中で絶叫する頼久のことなど全く気にする様子もなく、その甘やかなあかねの誘惑は続き。



 そして翌日。
「んあ〜〜〜〜頭いだいぃぃぃぃ」
 むくっと布団から起き上がったあかねは、大きなこぶの出来た頭を押さえながら「うううう」とうめいている。
「まあ神子様、ご無理なさらない方がよろしいですわ」
 そのあかねの傍では、冷やした手ぬぐいをそっとあかねの頭に当てる藤姫の姿があった。
「あれ?頼久さんは?」
 いつもなら朝一番でご機嫌伺いに来るはずの彼の姿がないことに、あかねは疑問に思って問いかける。
「………」
「藤姫?」
 ぴたっと動きの止まった藤姫を「あれ?」とのぞき込めば、一瞬の後ににこ〜っといつもの笑顔で微笑み返された。
「なんでも熱を出して寝込んでいるそうですわ。大丈夫です、大事在りません」
「ええ!?どうしよ、お見舞いとか行ったほうがいいかなっ」
「………神子様が行かれると逆効果だと思いますわ……」
「え、なんか言った?」
「いいえなんでもございませんわvさあさ、神子様はもう少しお休みになってくださいましね」
「うん、ありがと、藤姫v」
 えへっと笑顔でそう言うと再び布団に潜るあかねに、藤姫は笑顔の裏側であかねが昨日の出来事を覚えていなくて良かったと心底思っていた。
 そして頼久はといえば。
「ああっ、ここにも!てめぇ一体いくつキスマークつけられてんだ!?」
「天真……あまり思い出させないでくれ……」
 熱が上がる、と、見舞いがてらに顔を見に来てぎゃあぎゃあと騒ぐ真の友に、ぐったりしながら頼久は答える。なんかエライ目にあった模様だ(笑)。
 もぞもぞと天真の声から逃げるように大きな図体を小さく丸めて布団に潜る頼久だったが、
(絶対しばらく夢に見るな……)
 かあっと思い出したように赤面し、目を閉じた。


 こうして一連の事件は、八葉の間でいつまでも語り継がれ酒の肴にされ、ひとりの羨ましき犠牲者を出して幕を閉じた。
 ……めでたい、よね?


                                                                      <終>


+創作について+

 ・・・・・・・・・・・・・・・私バカだ・・・・(遠い目)


モドル