司法書士 福井武男事務所

<所属>
愛知県司法書士会 第1286号
簡裁訴訟代理認定番号 第308082号
【多重債務関連費用】
多重債務の整理に関する費用は、分割も可能ですし、着手金ゼロでの受任も可能です。費用については柔軟な対応をさせていただきますので、お金に全く余裕のない方もまずはご相談下さい。
福井武男ブログ

個人民事再生

 個人民事再生手続きとは、裁判上の手続きにより、安定的な収入のある人が原則3年かけて下記のとおり減額された借金を支払えば、その他の借金は支払わなくてもよくなる手続きです。但し、預貯金、生命保険の解約返戻金等自分が所有している財産以上の弁済をしなければなりません。

 また、住宅を守りたい場合には、住宅ローンについては全額支払わなければなりません。

但し、現在のままの住宅ローンでは支払っていくのが厳しい場合には、支払い期間を延長するなどして、毎月の支払額を減額させるなどの手続きを選択することも可能です。

借金総額
支払金額
100万円以上500万円未満
100万円
500万円以上1500万円未満
借金総額の5分の1
1500万円以上3000万円未満
300万円
3000万円以上5000万円以下
借金総額の10分の1
                

小規模個人再生と給与所得者等再生

 小規模個人再生の場合は、一定数の反対者が出た場合には、手続きが廃止されるのに対し、給与所得者等再生の場合には、貸金業者の意向いかんに関わらず手続きを取ることができることに大きな違いがあります。

 給与所得者等再生の手続きにおいては、貸金業者の意向を気にしなくてもよい反面、法で定められている可処分所得の2年分を最低限弁済しなければならないことになっています。

 但し、貸金業者が反対することはまずありません。反対すると、債務者としては破産手続きをするしかなくなるため、全く回収ができなくなってしまうからです。

【メリット】

1.法の定める要件を満たしていれば、住宅を守りながら、借金の減額をはかることができる。

 

2.破産のような資格制限がないため、再生手続きを選択しても職業上の制限を受けることはない。

 

3.破産手続きにおいては免責不許可事由に該当する場合(ギャンブル、遊興費等の浪費)においても手続きをとり、借金を圧縮することができる。

【デメリット】

1.再生手続きも他の手続きと同様に事故情報となってしまい、今後数年間は借り入れができなくなる。

 

2.安定した収入のある人しか選択できない。

 

3.手続きが難解であるため、司法書士等の専門家の関与が必要なことが多い。

【具体例】

 40歳のスナック経営者であるAさんは、開業後順調に店を経営してきたが、体調を崩し、店を一時休業したのをきっかけに、借入れを起こしてしまった。

 その後、自転車操業的にどんどん借入れが膨らみ多重債務に陥ってしまった。利息制限法所定の制限利率に引き直した後の借入残高及び約定の毎月の返済金額は下記のとおりである。

 
残 金
毎月の支払金額
A社(住宅ローン)2,000万円
2000万円
6万円
B社
200万円
4万円
C社
150万円
2万円
D社
100万円
2万円
E社
50万円
1万円
F社
30万円
1万円

 

 現在、妻と子供2人の4人で10年前に購入した一戸建てに居住している。なんとか家は守りたいとの一心で住宅ローンだけは遅れず払ってきた。

 ところが、住宅ローンの残金は2,000万円あり、返済期間も残り25年もあるため、このまま他の借金の返済をしながら住宅ローンも返済していくことは困難のため、何とかしたいと司法書士事務所に相談にきた。

 なお、住宅の資産価値は1,500万円程度であり、他にめぼしい財産はない。

 家計の収入としては、手取り月収が25万円と妻のパート収入5万円の合計30万円であり、今後も同様の収入は見込める予定である。

 一方、住宅ローンを含むすべての支出の合計は25万円程度であるので、今後の返済可能金額は、5万円程度である。

 Aさんは、小規模個人再生手続きを行うにあたっての要件を満たしていたため、当該手続きの申立をした。その結果、数ヵ月後に認可が確定し、支払わなければならない借金は下記のとおり5分の1となった。毎月の返済も3万円弱となり充分返済していくことが可能となった。

 
残 金
毎月の支払金額
A社(住宅ローン)
約定どおりの金額
6万円
B社
40万円
約1万1千1百円
C社
30万円
約8千3百円
D社
20万円
約5千6百円
E社
10万円
約2千8百円
F社
6万円
約1千7百円

 Aさんは、3年間にわたって当該金額を支払うことにより、残りの借金は支払わなくてもよくなり、住宅を手放すこともなく、無事生活を立て直すことが可能となった。

個人民事再生Q&A
個人民事再生について皆様が疑問に思っていること、よく質問されることをQ&A形式でまとめました。

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