司法書士 福井武男事務所

<所属>
愛知県司法書士会 第1286号
簡裁訴訟代理認定番号 第308082号
【多重債務関連費用】
多重債務の整理に関する費用は、分割も可能ですし、着手金ゼロでの受任も可能です。費用については柔軟な対応をさせていただきますので、お金に全く余裕のない方もまずはご相談下さい。
福井武男ブログ

土地(駐車場含む)・建物明渡請求

1.内容証明郵便による解除

 賃借人が長期間にわたり、賃料を支払ってくれないため、土地や建物を明渡してほしい場合、まずは契約の解除をしなければなりません。

 賃貸借契約書上で賃料を1度でも支払わなければ即時解除するなどの記載があっても信頼関係が破綻される事情がない限り、催告した後でなければ解除はできません。

 明渡してもらう手順としては、証拠を残すために、内容証明郵便にて滞納分の賃料を期限を区切って支払うように催告し、支払いがない場合、賃貸借契約を解除する旨の通知を出します。

 ここで賃借人から何らかのアクションがあれば和解することもできます。

2.提訴

 何らのアクションもない場合には、裁判をしなければならなくなります。上記の内容証明が配達されれば、契約解除の効力を有することになります。

 裁判をした場合、特段の事情がないにも関わらず、賃借人が賃料を支払っていなければ、賃貸人勝訴となり、滞納分の賃料及び明渡しを請求できる法的な権利を取得できることになります。

 連帯保証人がいる場合には、同人に対しても滞納賃料の請求ができます。 任意で支払いをしない場合には、共同被告として連帯保証人も訴える必要があります。

3.提訴後の和解

 数ヶ月も賃料を支払わないような賃借人が滞納賃料を支払えるはずもないので、滞納賃料の一部や全部を免除する代わりに明渡しをしてもらう和解等をする方が強制執行をするよりも得策になる場合もあります。

4.強制執行

 最終的に和解が成立しない場合や相手方が行方不明の場合には、勝訴判決を取得後に強制執行をしなければなりません。勝訴判決を得たとしても勝手に個人が明渡しを迫ることはできません。

 強制執行は、国家権力のもと執行官が行います。実際は鍵屋や運搬業者が行うので、その手配もしなければなりません。また、執行官の費用等を裁判所に予納しなければなりません。

【具体例】

 ワンルームマンションに居住しているAさんは、大家のBさんと3年前に月額6万円の約束で賃貸借契約を締結した。契約当初は、家賃を遅れることもなく、支払ってくれていたが、徐々に遅れるようになり、ここ半年間は全く払ってくれない。Bさんは、何度も家賃を支払ってくれるように催告し、訪問もしたがもう少し待ってくれと言うばかりで、一向に支払ってくれる気配がない。

 Bさんは、連帯保証人のCさんにも同様に請求したが、Cさんは行方不明で連絡がつかない。

 Bさんは途方に暮れ司法書士事務所に相談に来た。 司法書士は、まずは賃借人と連帯保証人に配達証明付きの内容証明郵便で滞納家賃を支払うように請求し、支払いがない場合には賃貸借契約を解除する旨を通知した。当該、郵便は到達したものの支払いがないばかりが、全く連絡もよこさなかった。

 そのため、建物の明渡しと滞納家賃36万円の支払いを求めて提訴することにした。

 第1回口頭弁論期日に、賃借人と連帯保証人の双方が出頭したため、和解の話を進めることができた。

 

<Aさんの主張> 今後は約定の家賃+滞納家賃を毎月支払っていくので、なんとか契約を続けてもらいたい。
<Bさんの主張> 半年間も家賃の支払いがなかったため、信頼関係が破壊されたので、滞納家賃の面では妥協してもいいので、なんとか建物を明渡してほしい。

司法委員の主導のもと下記のとおりの訴訟上で和解が成立し、無事解決した。

@ Aさんは建物を明渡す。
A Bさんは、Aさんが退去するまでの猶予期間を3ヶ月間与える。
B Bさんは、Aさんが滞納家賃の一部である9万円を毎月3万円ずつ、3ヶ月にわたって支払うことにより、他の滞納家賃を免除する。
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