司法書士 福井武男事務所

　商工ローン（ＳＦＣＧやロプロなど）は、個人事業主や中小企業に対する事業者ローンのことをいいます。貸付金額も通常の消費者金融の場合と異なり数百万円以上になることが多いです。
　多くの場合、不動産や連帯保証人、手形小切手を担保としており、公正証書や根抵当権設定仮登記の承諾書なども取られていることもあります。
　また、保証料や調査料などの費用も請求されていることがあります。

　担保を取られているため借主は限界まで頑張り続け、その他の消費者金融などにも手を出してしまうことも多々あります。

　借り入れ金額が多いため必然的に毎月の返済金額も多額になります。そのため、長年に渡って利息制限法を超過した利息での取引をしている場合には保証料や調査料をみなし利息にして利息制限法に引きなおし計算をすると過払金も通常の消費者金融とは比べ物にならないくらいに高額になることもあります。

　利息制限法で引きなおし計算をしても債務が残る可能性が高い場合には、担保を取られていることもあって通常の消費者金融のように利息をゼロにして分割で支払っていくという通常の任意整理をすることは難しいですが、他の消費者金融からの過払金が見込める場合やまとまった金額を用意できる場合には一刻も早く手を切った方がよいです。

　利息制限法への引きなおし計算する場合の計算方法についても、手形小切手取引をしている場合には、実際には手形のジャンプや借り換えの事案で取引は一連一体であるにもかかわらず手形ごとの個別取引であるなどと主張してきますし、１日でも約定日から遅れた場合には、それ以後の取引にすべて遅延金をつけて請求してくるなど一筋縄ではいかないことが多いのでほとんどの場合訴訟での解決が必要となります。